【お客様の声】NAS(ネットワークアタッチトストレージ)の振動音が消えました。

こんにちは!株式会社枚方技研のアビルです。

今回は、常時稼働しておかなければならないファイルサーバーの振動にお悩みだったお客様の声を頂きました。
大きな音ではないものの、振動と響く低音は気になるもの。
適切な硬さの防振マット《ノンブレン・シート》選んで頂くことが大切です。

防振マット《ノンブレン・シート》をお使いになったお客様のご感想

NASはHDDが常時回転していて、特に回転数可変型のHDDを複数台入れると僅かな回転数の差のアコースティックなハーモニックスが「ウーン・ウーン」と机に響きます。

それを抑えるために色々な防振パッドやクッションを重ね置きました。この防振マットの効果はかなりあると思われます。夜間も気にならない程度(慣れることで)に抑制できました。しかしどうあがいても完全な消音にはできませんでした。なので、☆4つです。

↓↓↓ここから後日追記です。↓↓↓

「硬度30」のシートを送っていただきありがとうございました。早速4等分して使ってみました。

色々試した結果、(クッション材)ー(硬度30シート)ー(硬度70シート)と重ねてその上にNASを置くのが最も効果がありました。

机に響いていたHDDの低い振動音が聞こえなくなりました。更に、硬度15のシートについても同様の重ね方で同様の効果が確認できました。

なお、硬度30と硬度15のどちらがより良いかについては、聴感的には同等で判定できません。兎に角満足な結果になりました。
色々とご助言ご指導いただきましたご担当の方にこの場を借りて御礼申し上げます。

NASの周波数と振動音

防振マット《ノンブレン・シート》
防振マット《ノンブレン・シート》は5種類の硬さがあります。

ご購入及びレビュー誠にありがとうございます。
今回NASの防振に使って頂き、効果が得られたということでとても嬉しく思います。
弊社の防振マット《ノンブレン・シート》を使って、NASや外付けHDDなどの振動音を抑えるためのポイントをご紹介します。

▶︎防振効果を得るためにはゴムが歪む必要がある

防振マット《ノンブレン・シート》には5種類の硬さがあります。これは防振ゴムの上に乗せる対象物の重量と周波数に関係があるためです。

枚方技研(ひらかたぎけん)では対象物を乗せた時、ゴムが自然長の10%程度歪む所を狙って防振材を選定しています。

固有振動数と対象の周波数(Hz)について

ゴムが歪むとゴムの「固有振動数」と言われる値が下がっていきます。 固有振動数は共振点とも呼ばれ、この周期の力を物体に与えると最も揺れが大きくなります。

下のグラフは弊社の卓上型除振台の振動特性を測定したデータです。
青色の線は防振ゴムの上に設置されたセンサーから出力された値です。
この線には山(ピーク)があり振動が増幅されて激しく揺れている事を示します。

卓上型除振台NJ-4050の振動伝達率

その後オレンジの線より下に向かっています。オレンジの線は防振ゴムに与えている加振機の値です。
この値を1とした時オレンジの線より下へ行った部分が防振領域になります。

防振ゴムが硬くて歪まないとこの山は右へ(高い値へ)、柔らかくて歪むと山は左へ(低い値へ)移動するのです。
この青とオレンジの線が交差する所はゴムの固有振動数、すなわち青の線のピーク値の√2倍、約1.41倍の数値になります。
よって効果が出てくるのはゴムの固有振動数が2倍程度の周波数からということになります。

▶︎適切なシートの選定はどうしたらいいか

今回の場合、振動しているのはNASに入ったHDDです。
HDDの回転数を調べると5400rpmと7200rpmが多いようです。
rpmとは"revolutions per minute"または"rotations per minute"の略で1分間の回転数を示す単位です。
これを周波数に変換します。周波数は1秒間に何回揺れるかの値ですのでrpmを60で割ればHzになります。

5400rpm ÷ 60 = 90Hz
7200rpm ÷ 60 = 120Hz

t10のシートが10%変位した固有振動数はおおよそ25~30Hzです。(硬度や材質によって変わってきます)固有振動数の2倍あたりから防振効果が出始めるので対象物が30x2=60Hz以上であれば防振効果を期待できますので、今回のHDDはその点をクリアしています。

問題は歪み量です。おそらく初めに試して頂いた硬度70度のシートはかなり硬いので、「NAS」の重量ではゴムが変形していなかったのだと考えられます。ゴムの歪み量が少ないと上記で説明したように固有振動数が高くなり、防振効果を発揮できなかったと考えらえます。

対策としては今回のように

[1].硬度の柔らかい物を試す
[2].シートの面積を小さくする
[3].シートを重ねて分厚くする
[4].対象物の重量を増やす


の4種類の方法があります。

いずれの方法も防振ゴムの歪み量を増やして防振効果を得るという方法です。
効果が薄いと感じた場合はこの4つを試してみてください。
お客様の追記で硬度15と硬度30にさほど差を感じなかったというのは、どちらも防振領域に入っていたからだと考えられます。

ただし、防振ゴムで軽減できる振動には限界があります。
お客様の15と30の違いが見られなかったというのも、振動の伝達率が同じ程度になっていた事が考えられます。

また今回の対象は90Hzや120Hzでしたので問題ありませんが、10Hz以下の低周波については防振ゴムで対策するのが難しい傾向にあります。

▶︎まとめ

防振ゴムは少し歪まないと効果を発揮できないため、お客様の防振したいものと防振材の耐荷重を見比べて選定してください。

50×50mm 厚み10mm/4枚 使用荷重目安
サイズ 硬度 荷重
50×50mm 厚み10mm/4枚 15 〜50kg
50×50mm 厚み10mm/4枚 30 〜100kg
50×50mm 厚み10mm/4枚 40 〜200kg
50×50mm 厚み10mm/4枚 50 〜400kg
50×50mm 厚み10mm/4枚 70 〜800kg

またゴムシートの固有振動数は25~30Hzにあるため60Hzぐらいからが防振できる範囲になります。

周波数を見分けるのは難しいと思いますので、まずは適正荷重をご確認ください。
それでも防振効果が足りない場合は面積を減らす、重ねて厚みを増すなどすることで、防振効果が高まります。

ご不明な時はご相談ください!

試した防振ゴムが
「思ったような効果を発揮してくれない。」
「どれを選んでいいか分からない」
などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

弊社では5種類の硬さと様々な大きさの防振ゴムを取り扱っております。
お客様が防振したい対象物の重さや脚の数、どのような振動なのかをお聞きすればゴム選定のお手伝いが出来ると思います。

お問い合わせ

       

お問い合わせはこちらからお願いいたします。
どのようなことでもお気軽にお問い合わせくださいませ。